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血漿中のアルツハイマー病の高分解能メタボロームプロファイリング-2019.12.11

2021年2月10日

高解像度メタボロミクス(HRM)はアルツハイマー病(AD)に関与する内因性要因および環境要因を特定する可能性があるため、ADに関する2つの研究で得られた血漿および脳脊髄液(CSF)サンプルについて、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)ベースのHRMを適用してADに関連するマーカーを同定する研究を行った。

研究方法

研究1の参加者は、AD患者43名、軽度認知障害(MCI)患者45名、コントロール41名で、研究2の参加者は、AD患者50名、コントロール18名だった。血漿とCSFのAD関連代謝物は、メタボロームワイド関連研究(MWAS)メタアナリシスを用いて同定した。

研究結果

グルタミンはCSFのタウ蛋白質(t-Tauとp-Tau181)レベルおよびApoEε4対立遺伝子の数と正の相関があり、黒コショウに含まれるピペリンはp-Tau181レベルと負の相関があった。また、研究1では、コントロールと比較してMCI患者で未知のハロゲン含有化合物とピペリンがADと同じ方向に変化していた。

血漿中のグルタミンとハロゲン含有化合物レベルの上昇とピペリンレベルの低下はADリスクと関連し、ADのバイオマーカーとして使用できる可能性があります。

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