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不活発な排便と脳卒中は、シンガポールで生活する高齢者の軽度認知障害のリスク増加と関連する₋2020.9.9

2021年5月27日

排便は個人の食生活と密接に関係し、レビー小体型認知症の患者は便秘の有病率が高いが、軽度認知障害(MCI)と食生活および排便との関連は十分に解明されていない。そこで、シンガポールに住む60歳以上の高齢者751名を対象に横断的研究を実施し、MCIと食生活および排便頻度との関係を調べた。

研究方法

訓練を受けた研究スタッフにより、人口統計学的質問票、シンガポール修正版Mini-Mental State Examination (MMSE)、Montreal Cognitive Assessment (MoCA)、および一連の神経心理学的検査が行われ、生活習慣や慢性疾患の状態、食生活、排便の状態などは問診票を用いて調査した。

研究結果

食生活では「頻繁な(週4日以上)果物や肉、卵の摂取」、排便では「10分以内の活発な排便(週4日以上)」がMCIと負の関連を示し、排便および果物消費とMCIとの独立した関連性が確認された。また、因果推論のベイジアンネットワークモデルでは、排便と脳卒中の両方がMCIの発生と直接関連し、学校教育の長さは果物消費を通じて間接的にMCIに関連している可能性が示された。

排便とMCIは関連している可能性があります。

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