運動中の認知力を高めると言われるケトンを補給することで、スポーツゲーム後半部分での認知疲労の軽減が見られるかどうかを評価した。
研究方法
健康な男性サッカー選手9名(174.3 ± 4.2 cm、76.6 ± 7.4 kg、30 ± 3 歳、体脂肪 14.2 ± 5.5 %)に対して40分間の精神疲労タスク後、ケトンモノエステルサプリメント25g、プラセボを与え45分間のSSM (3ブロック各15分間の断続的なランニング)を行った。
これはサッカーの試合をシミュレートした二重盲検クロスオーバー比較試験。
その後、認知機能と血中代謝物を試合中に測定し評価した。
研究結果
ケトンモノエステルサプリメントを補給すると、βヒドロキシ酪酸の血中濃度は上昇し、血糖値と血中乳酸濃度はともに低下した。
ベースラインと比較するとSSM中に認知機能の低下をもたらしたが、モノエステルサプリメントはプラセボほどのパフォーマンス低下がみられなかった。
結論
ケトンモノエステルサプリメントの補給により、高強度の断続的な反復運動中における認知機能の減少が軽減されたことを示唆している。
しかし、 運動選手にとってのケトンモノエステルサプリメントの潜在的な認知的・身体的利点を完全に評価するには、さらなる研究が必要である。