フラボノイドは植物性食品に広く含まれる天然に存在する生理活性色素であり、認知機能低下リスクを減少させる可能性が示唆されている。食事性のフラボノイド摂取量と認知症との関係を調べるために2,801名(平均年齢59.1歳)を約20年間追跡したコホート研究。
研究方法
参加者の食事摂取量は半定量的食物摂取頻度調査を使用し、フラボノイドの摂取量は、総量と6種類のフラボノイド(フラボノール、フラボン、フラバノン、フラバン-3-オール、アントシアニン、フラボノイドポリマー)の摂取量を算出した。認知症の判断は、1人以上の神経内科医と1人以上の神経心理学者らによって精神障害の診断統計マニュアル(DSM-IV)第4版に概説されている認知症の診断基準に基づいて行われた。
研究結果
フラボノイド摂取量で4群に分けると、フラボノールの摂取量が最も多かった群は最も少なかった群に比べてアルツハイマー病と関連する認知症のリスクが46%低かった。同様にアントシアニンの摂取量が最も高かった群は、最も低かった群に比べて、アルツハイマー病と関連する認知症のリスクが76%低かった。また、アルツハイマー病のみに限っても結果は同様であった。
長期的にフラボノイドをより多く摂取することは、アメリカ人の認知症リスク低下に関連している可能性があります。