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高齢の2型糖尿病患者における低血糖症と認知症リスク:人口ベースのコホート研究の傾向スコアに基づく分析-2019.10.23

2020年10月29日

2型糖尿病は、認知症のリスク増加と関連していると言われているが、低血糖が認知症に及ぼす影響についてはよく分かっていない。そのため、低血糖が2型糖尿病の高齢患者の認知症のリスクを高めるかどうかを評価するために、低血糖を少なくとも1回経験したことがある5,966人の患者を平均1,591.1日追跡して認知症リスクを調べた。

研究方法

少なくとも1回の低血糖を経験した患者は、3つのグループ(低血糖の経験1回、低血糖の経験2回または3回、低血糖の経験4回以上)に分けられた。認知症については、すべての原因による認知症、アルツハイマー型認知症、血管性認知症それぞれのリスクを調べた。

研究結果

低血糖を経験したことのある患者は経験していない患者と比較して、すべての原因による認知症、アルツハイマー型認知症、血管性認知症のリスクが有意に高かった。また、低血糖の経験1回、低血糖の経験2回または3回、低血糖の経験4回以上の患者の認知症のハザード比はそれぞれ1.170、1.201、および1.358だった。

低血糖の病歴のある患者は認知症のリスクが高い可能性があります。

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