睡眠障害が認知機能低下や認知症(認知障害)に寄与する可能性があるため、睡眠と全ての原因の認知障害の関連性について、最新の系統的レビューとメタアナリシスを実施した。
研究方法
PubMedとEMBASEにおい2019年2月18日まで検索し、多変量調整された効果推定値は信頼性評価を行い、ランダム効果モデルでプールした。また、睡眠時間の用量反応メタアナリシスを実施するために、ロバストエラーメタ回帰モデルを使用した。
研究結果
15の睡眠問題(不眠症、いびき、居眠りなど)を有する51のコホートをメタアナリシスに含めた。不眠症は認知障害リスクと有意に関連し、不眠症の4つの構成要素(日中機能障害、非効率、断片化、潜伏性)は認知障害のリスク増加と関連していた。夜間睡眠時間が10時間以上と4時間未満の場合、認知障害やアルツハイマー病のリスクが有意に上昇し、1日の総睡眠時間との関連についても同様の結果が得られた(U字型の関係)。
睡眠を管理することで認知症を予防できる可能性があります。