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低血清ビタミンDステータスは、高齢者におけるアルツハイマー型認知症の発症と関連しています-2022.12.13

2023年5月15日

ビタミンA、D、E、およびベータカロテンの持つ抗酸化能力が認知の健康を保護するかどうかを評価した

研究方法

ドイツの AgeCoDe 研究(高齢患者の加齢・認知および認知症に関する前向き多施設コホート研究)から、1334 人の非認知症参加者 (平均年齢 84 歳) のデータを分析した。

うち、209 名が7年間の追跡調査中にアルツハイマー型認知症 (AD) を発症した。ビタミンA(レチノール)、D(25-ヒドロキシコレカルシフェロール※)、E(α-トコフェロール)、およびβ-カロテンの濃度が認知症の発症(AD)と関連するかどうかを調査した。
※<25nmol/L:欠乏、≧25ー<50nmol/L:不足、≧50nmol/L:充足に分類した。

研究結果

調査では、全体の​​33.7% が最適なビタミンD濃度 (≥50 nmol/L) だった。高濃度のビタミンDは、すべての原因による認知症と AD の発生率の低下に関連していた。

特に、ビタミンD欠乏症 (全体の25.3%、<25 nmol/L) の患者は、全原因認知症および ADのリスクが高かった。 ビタミンAとE、およびベータカロテンは、認知症(AD)とは関連がみられなかった。

結論

ビタミンD欠乏症は、認知症 (AD) の発症リスクを高めることがわかった。

高齢者のビタミンDの状態に注視し、ビタミンD欠乏症の患者に対してはビタミンDを補給するようアドバイスした方が良いと考える。
また、他のビタミンと認知症の発症(AD)には関連がみられなかった。
 

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