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軽度認知障害が疑われる高齢患者の認知機能改善と脳萎縮予防におけるプロバイオティクスビフィズス菌ブレーベの効果:24週間のランダム化二重盲検プラセボ対照試験の結果-2022.06.28

2023年8月7日

軽度認知障害(MCI)の高齢患者の認知力を高め、脳萎縮を予防するプロバイオティクス株ビフィドバクテリウム・ブレーベMCC1274(A1)の効果を検証した。

研究方法

MCI が疑われる(MMSEスコア:22~26)、順天堂大学東京江東老人医療センターを受診した患者115名( 65 歳~88 歳)に対し、プロバイオティクス ( B.ブレーベMCC1274、2×10^10 CFU) を 1日1回、24 週間投与した。

認知機能は、ADAS-Jcog(※1) および MMSE テスト(※2)によって評価した。脳萎縮の変化について、MRI検査の結果をもとにボクセルベース(※3)のアルツハイマー病特異的領域解析システム (VSRAD) を使用して評価した。
腸内微生物叢の組成を分析するため、糞便サンプルを収集した。

※1.アルツハイマー型認知症の障害を継時的に評価する認知機能検査。0~70のスコアが得られる(スコアが高いほど障害が大きい)。主に、記憶・言語・行為など11項目の下位尺度を含む。
※2.ミニメンタルステート検査。0~30のスコアが得られる単純なテスト。検査内容は時間・場所に関する見当識・即時想起・言語・描画など。
※3.脳全体を小さな立方体に分割する手法。

研究結果

MMSEが低い(<25)のサブグループにおいて、ADAS-Jcog サブスケールの「方向性」は24 週間の時点で大幅に改善された。
MMSE サブスケールの「時間方向の見当識」と「書くこと」も、同サブグループにおいて24 週間の時点で有意に改善された。

プロバイオティクスの摂取により、(軽度の認知障害を持つ人ではなく)特に脳萎縮が進行した患者において進行を抑制する傾向があったが、腸内細菌叢の組成全体に顕著な変化はみられなかった。

結論

プロバイオティクスの摂取により、一部の下位尺度スコアの認知機能の改善がみられたが、合計スコアは改善しなかった。

また、24週間のプロバイオティクス摂取により脳萎縮の進行が抑制されたことから、B.ブレーベMCC1274がMCI被験者の認知障害の予防に役立つことが示唆された。

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