軽度認知障害(MCI)疑いの被験者におけるプロバイオティクス:breveA1(MCC1274)の効果について、二重盲検ランダム化対照試験で評価した。
MCIのある高齢者79名(61.1±7.2歳)に対し、プロバイオティクス(B.breveA1、2×10^10CFU)を16週間、1日1回摂取させ、RBANS(※)およびMCI Screen(JMCIS)テストの日本語版で評価した。
※高次脳機能障害を短時間で繰り返し評価できる神経心理テスト
研究結果
結果、RBANSの合計スコアはプロバイオティクス群で有意に改善された。とくに治療意図解析(ITT解析)、パープロトコル解析(PP解析)の両方においてドメインスコア(即時記憶、視空間/建設的および遅延記憶)が有意に改善した。
JMCISスコアもITT解析、PP解析の両方においてプロバイオティクス群で改善された。
結論として、B.breveA1はMCI患者の記憶機能を改善するための安全で効果的なアプローチであることを示唆している。
論文情報
掲載誌 | J Alzheimers Dis. 2020; 77(1): 139–147. |
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掲載日 | 2020年09月01日 |
DOI | 10.3233/JAD-200488 |