認知症回避関連の論文 関連ニュース・論文

ケトジェニック介入は、軽度認知障害における背側注意ネットワークの機能的および構造的結合を改善します-2022.07

2023年1月16日

ケトンは脳のブドウ糖不足を回避し、軽度認知障害 (MCI) の認知を改善すると言われている。脳のネットワーク内の機能的接続とケトジェニック介入による認知転帰の改善との関係を評価した。

研究方法

55歳以上の男女17名に対し、ケトジェニック中鎖トリグリセリド (kMCT)を含むドリンク(ラクトースを含まないスキムミルク250mLに30 g/日 の kMCT を加えたもの)を6ヶ月間与え、介入前後で二重トレーサーPET 、構造的、機能的、拡散 MRI脳取得、および神経認知バッテリーの結果を比較した。

研究結果

kMCT を与えることで以下の結果が得られた。

  • 背側注意ネットワーク (DAN) 内の機能的接続性が59%高くなり、注意を対象とする認知テストの改善と有意に相関していた。
  • ケトンの取り込み (11C-アセトアセテート PET)は DAN 皮質領域で 111%増加し、その取り込みの増加はDAN 機能的結合の改善と直接関連していた。
  • DAN 内の繊維密度(前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉への接続)が増加した。

結論

ケトンが脳ネットワークのエネルギー状態、神経細胞の機能的接続性を改善することにより、部分的だとしても認知に有益となる可能性があることが示唆された。

論文情報

A ketogenic intervention improves dorsal attention network functional and structural connectivity in mild cognitive impairment

掲載誌 Neurobiol Aging. 2022 Jul;115:77-87.
掲載日 2022年07月11日
DOI 10.1016/j.neurobiolaging.2022.04.005. Epub 2022 Apr 12.

-認知症回避関連の論文, 関連ニュース・論文
-,

Copyright© 30代からはじめる認知症回避プロジェクト , 2024 All Rights Reserved .