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成熟したホップの苦味酸の補給は、主観的な認知機能低下を伴う健康な高齢者の認知能力と気分状態を改善する₋2020.6.30

マウスによる研究では成熟したホップの苦味酸(MHBA)の投与は認知機能とうつ病を改善すると報告されている。そのため、認知機能低下が認められた健康な高齢者98名を対象に認知機能と気分状態に対するMHBA補給の効果を無作為化二重盲検プラセボ対照試験によって調べた。

研究方法

参加者を2つのグループに分け、1つのグループには35mgのMHBAを、もう1つのグループには35mgのデキストリン(プラセボ)を12週間毎日摂取させた。「注意」に関してはClinical Assessment for Attention(CAT)とThe Symbol Digit Modalities Test (SDMT) を、「記憶」についてはRey Auditory Verbal Learning Test(RAVLT)とS-PAとウェクスラー記憶検査改訂版(WMS-R)にて評価し、「ストレスレベル」は唾液中の唾液β-エンドルフィン、コルチゾール、クロモグラニンA(CgA)、α-アミラーゼを調べた。また、「不安状態」はState-Trait Anxiety Inventory (STAI)-FormX-2 を、「主観的認知機能」は Metamemory in Adulthood Questionnaire (MIQ-A)を、「眠気」はKarolinska Sleepiness Scale-Japanese version(KSS-J)を使用し、「MCIのマーカー」として血清中のトランスチレチン(TTR)、アポリポプロテインAI(ApoA1)、補体3(C3)を評価した。 さらに、主観的認知機能の状態により2つのグループ〔医療支援を求めていない知覚的主観的認知機能低下(SDC-P)と医療支援を求めている臨床的主観的認知機能低下(SCD-C)〕に分け、サブグループ分析も行った。

研究結果

MHBA摂取グループはプラセボ群と比較して12週目のSDMTスコアが有意に高く、12週目のβ-エンドルフィンが有意に低く、血清TTRは有意に高かった。サブグループ分析では、12週目のSDMTスコアはプラセボ群と比較してMHBA群で有意に高く、試験開始時から12週までのS-PAスコアとRAVLT(T6-T7)はコントロールと比較してMHBA摂取グループで有意に高値を示した。

MHBAの摂取によって高齢者の認知機能、注意、および気分状態が改善させる可能性があります。

論文情報

Supplementation with Matured Hop Bitter Acids Improves Cognitive Performance and Mood State in Healthy Older Adults with Subjective Cognitive Decline

掲載誌 J Alzheimers Dis . 2020;76(1):387-398.
掲載日 2020年6月30日
DOI 10.3233/JAD-200229.

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